ジーニアスQuest : 震災( 津波 )に伴うトランスやコンデンサ等のPCB廃棄物、放射性廃棄物の処理や処分のこと
またまた自己啓発とは無縁の記事ですが(汗
東日本大震災に伴い生じた瓦礫や木屑、汚泥は、広範囲に渡っていて
かつ膨大であり
阪神大震災のときを遥かに超えると言われています。
統計データを見る限りでは、今回の地震と津波による被害が甚大だった宮城県は、
東北地方の中でも、PCB廃棄物( 人体に有害 )のうち、
柱上トランスや安定器、PCBを含んだ汚泥、微量PCB汚染廃電気機器等の保管事業所数や保管量が東北の他県に比べて多いようです。
( ただし、平成18年〜19年頃のデータ )
宮城県や岩手県、福島県等の沿岸部の津波の被害が甚大だった地域に
PCB廃棄物を保管している届出事業所がある可能性は、事業形態上、低いとは思いますが
今回の地震に伴う津波は、想定を遥かに超えたもので
福島第一原子力発電所ですら機能不全に陥るくらいなので
被災地域にPCB廃棄物の保管場所等が万一ある場合、今回の津波で、本当に影響を受けてないのか?
環境中への漏出は全くないのか?懸念されます。
阪神淡路大震災のときには、対応が後手後手になったようで
国会で質問もされたようですが、PCB廃棄物を保管していた事業所の火災や倒壊等の被害については、まったく把握出来なかったようなので・・。( 実際問題、それどころじゃない状況だったのだろうと思います )
また
優先順位は高くないのかもしれませんし
津波被災地域における災害廃棄物の取り扱いのための資料を国のほうで用意して震災の復旧作業をされている方々を守るためにPCBに係る安全確保のための周知をなさっていますが
倒壊した電柱にある変圧器で古いタイプのものの場合は、倒壊によって低濃度のPCBが含まれた絶縁油の漏出の恐れがあるため
上記の内容を知らないで身を粉にして懸命に作業するプロセスで
倒壊した電柱の高圧コンデンサ等で古いタイプのものからPCBを含んだ絶縁油が漏れて直接肌に触れたりしてリスクが発生しないかも気になります。
それに
たとえ、こういうOFケーブル( oil filled cable、絶縁油を用いた地中送電線 )やら柱上トランス( 配電用等 )のうち古いタイプのもので有害なPCB廃棄物が混入している恐れのあるものを発見しても
どこから手をつけてよいかわからないような、、途方にくれる光景が広がっているなかで
適正処理という観点から見て
一時保管場所の確保や、その場所への搬送、適正な保管、さらには、無害化処理するための施設にどう搬送するかすらもままならないのじゃないかと思います。
PCB廃棄物ひとつをとってみても
こういった有害な廃棄物を飛散させず、処理施設に運搬して安全に搬入するための車両は漏洩を防止するための特別な容器を備えた車両じゃないといけないはずですので・・。
それに
PCBを無害化できる施設( 低濃度のものも処理ができる事業所は、認定制度がやっと始まったばかりで処理事業所自体が少ないし、特に高濃度のPCBの場合は )全国的にも、そんなに多くないのじゃなかろうかと・・( もっと大変なのは、廃掃法の定義から除外されている放射性廃棄物をどう処理するか・・でしょうけど・・ )
津波によって建物や多種多様なものが移動し、
がれきや木屑、金属くず、廃油、廃プラスチック類のほか
所有者の分からない自動車やら、し尿も垂れ流し状態で(汗
なかには
倒壊家屋に埋もれてプロパンガスボンベやらも埋まっているかもしれないですし
先にあげたPCB廃棄物を筆頭に
倒壊した病院や倒壊家屋等に感染性の廃棄物やアスベスト等の有害物などが含まれている恐れもあります。
こういった瓦礫(がれき)や木屑、金属くず、廃プラスチック、廃油等の廃棄物を道路やらから取り除いて
かつ
撤去する際にプロパンガスボンベ等の高圧ガスボンベ( 危険物 )や有害な廃棄物を、きちんと取り扱って
有害物を見分けて、きちんと分別、分類できたとしても
( PCB廃棄物やらアスベストの例ひとつをとってみても )
様々な役割分担のなかで作業している自衛隊や消防、
地域の消防団、自治体から処理委託を受けた事業者の方やら含めて、ご本人の健康や周辺環境を守るために
廃棄物を撤去するのも
廃電気機器などに含まれる廃PCB( 微量PCB汚染廃電気機器等 )や病院等からの感染性廃棄物、倒壊した建物で使われていることのあるアスベスト等を吸い込むことなく
自分自身を守りながら
各自治体が主導して、途方もない圧倒的な数量の瓦礫や木屑、汚泥等の撤去作業や分別をするのも、本当に骨の折れる危険と隣り合わせの作業になるでしょうし
作業しながら
アスベストやPCB廃棄物をきちんと見分けて
応急措置するのも一苦労でしょうし
こういった廃棄物を収集運搬し処理して無害化するのに
こういった災害時ですと、そもそも論として、保管して処分するのに困る廃棄物も少なくないのではないでしょうか?
現場で連携をとりながら
様々な作業をなさっている自衛隊員や消防、各地域の消防団員の方、自治体からの委託を受けて処理している事業者の方々なんかは、本当に様々な危険と背中合わせの作業を為さっている、、と思います。
こういった非常事態なので
現行の法制度の枠内で作業している人々の安全を守りながら将来に禍根を残さない柔軟な対処が出来るのだろうか?
どう調整するのだろうか?と思ってしまいます。
( ※特に、福島県の場合は、非常に特殊で深刻なケースで
今回津波や地震で被災した地域のうち、
福島第一原発の敷地外の直近の沿岸地域等で
水素爆発等で放射性物質が飛散し
付着した
ある一定程度汚染された被災物( 廃棄物 )
例えば
放射能濃度が低レベル廃棄物に該当するような「 被災物兼廃棄物 」というのが、もし仮にあったら
そういった汚染レベルの廃棄物( 被災物 )をどう扱い、処理するのか? どこまで処理するのか?
あるいは
ある程度まで放射性物質が付着した災害廃棄物が山積しているはずで
現実問題、、
どの程度の汚染レベルまでを( 廃掃法で扱える廃棄物 )として処理するのか?
ある程度までのものは、( 現実問題 )一般廃棄物として処分せざるを得ないにしろ、きちんと廃棄物の埋め立てが出来たとしても
埋立て処分場からの浸出水にCs137やSr90のような半減期の長い放射性物質が含まれた排出水が出てくるので、( 将来に禍根を残さず )それをどう管理するか?という想定外の問題も出てくるのではないかと思います。
( 実際に処理できる施設の能力と容量の問題 )というのも
原発の外の廃棄物が放射性物質で汚染されるケースは、そもそも想定されていないはずでして
こういった廃掃法の定義からも外れた( 廃棄物 )を現状と照らして、将来に禍根を残さない形で、どう基準を定めて扱うのか?
ずっと放置したら雨や風で拡散したり浸透して地下水や公共河川の汚染も招くことも含めて
非常に困難で頭を抱える問題のひとつではないかと思います )
( 話がPCB廃棄物やらアスベスト等の件から飛躍しますが )
そういう点では
現行の法制度のぎりぎりの枠というのを熟知して
他の法令の関係上の問題がないかを吟味していた事務次官等会議・・
これは、廃止されてしまいましたが(汗
速やかな相互連絡、連携と法的底支え、
後で他の法的な問題を生じ難く、人々の安全や健康、財産を守るための法制度のぎりぎりの処を見極めながら災害という緊急事態に柔軟に対応する( 可能なら新しい明確なヴィジョン、街づくりの中に
リサイクルとこういった作業を地域の被災した方々の雇用創出〔 公共事業的な役割のなかに組み入れて 〕にも絡ませる )・・という点でも
個人ブログで書くようなことじゃないとは思いますが・・(汗
天然物で庭にアリを取り除くためにどのように
国難ともいえる未曾有の震災対応のためにも
阪神、淡路大震災を実際に経験なさって、いろんな教訓やノウハウのある自衛隊や消防、被災して復興に向けて歯を食いしばった自治体、地域の消防団、民間ボランティア( の経験者 )の方々の助言、ノウハウをきちんと吸い上げて
新しい街、新しい明確なヴィジョンを打ち出して
そのヴィジョンの中で、今回の震災にフィードバックできる事務次官等会議に類似した形のものを復活、編成させて被災した地域( 地元 )の方の雇用創出とも連携させながら安全を確保させつつ復興に力を注ぐ仕組みが必要なのではないでしょうか?
あの当時15年前、国や地方公共団体、警察、消防、消防団等の現場の最前線で指揮をとって、いろんな課題( 法的なものも含めて )を克服したノウハウを持っているような方々は
今は、退官( 退団 )されている方もいらっしゃるような気がしますが・・
※追記で
福島原発の放射性物質の漏洩ほどの広範囲への悪影響があるとは思えませんが
三陸地方等の沿岸部等、今回被災した地域にある化学工場や毒物や劇物を扱っている薬品会社やそういう類のものを保管している研究機関等も
今回の津波は想定していなかったはずで
津波や地震の影響を受けてPCBやらだけでなく
他の有害物質が漏出して公共河川やらを汚染したり
地下浸透していないか?管理下にあるのか?ふと心配になりましたし
福島原発の原子炉を守るための様々な施設ですら、ああいう未曾有の事態に陥っているので
公共河川や湖沼、土壌等の汚染( ひいては地下水汚染 )を防ぐために定められた水質汚濁防止法で
特定施設に定められているようなBOD負荷の高い工場の汚水処理施設は、今回の津波や地震( 余震 )の影響を受けてないのか?
処理施設は、きちんと管理下にあって機能しているのだろうか?
はたまた
今回津波等で被災した地域で事業を行っていた企業のうちで
事業活動に伴い水銀、カドミウム、砒素、鉛、六価クロム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有害物質を扱う特定施設として定められた工場の有害物質を処理するための施設は、今回の津波や地震の影響を受けて施設が壊れて有害物質が漏れていたり
電気系統等に浸水のダメージを受けてないのか?今更ながら、心配になりました。
余震が続いて長野県でも大きな地震が起きていますし
東日本大震災で被災した地域の衛星写真を見るとエリアが広く
仙台湾臨海工業地域とか鹿島臨海工業地帯等の工業地帯も含まれている感じで
そことは別の工業地域の
震源地から比較的離れたところの千葉県市原市の製油所のLPガスタンクも火災等で大きな被害を受けるくらいなので・・。
東日本震災 Google マップ
第一線で救援活動を為さっている自衛隊や消防、警察の方は勿論ですが
被災に遭われた東北地方の環境調査( 河川の水質、大気汚染の調査、井戸水等、地下水の調査 )等に携わる公的機関の方々も、住民の方の健康を守るために有害物質のモニタリング調査等で過労で倒れるのじゃないかと・・ちょっと心配しています。(汗
PS
( ちなみに、たまたま知ってるので追記しますが
先月( 3月11日 )千葉県市原市のコスモ石油千葉製油所のLPガスタンクで大規模な火災がありましたが
LPガスの場合は、物性上、重油等が燃えるのに比べたら火災になっても
SOxやNOx、その他の有害な化学物質を含めた大気汚染物質の総排出量自体が少ないです。
なぜなら
LPガスの場合は、炭素と水素で構成されているプロパンとブタンが主成分でして、厳格に管理されたものしか貯蔵できないですので、燃えたら殆ど炭酸ガスと水蒸気になります。
ですが、燃えた量自体が桁違いですし、LPガスタンクのなかには極微量の硫黄分が含まれているはずですので、どの程度の負荷を与えたのか?入念な周辺環境調査、実態調査等が必要だと思います。
これも憶測情報が飛び交っているようでして、
どうしても不安でしょうがない・・ということでしたら
以下のデータを見られたらよいと思います。
環境省の大気汚染常時監視システム (そらまめ君)
名前は愛嬌がありますが、しっかりしたデータですので・・。
ちなみに
浮遊粒子状物質( SPM )も気になったので調べてみたら市原市のほうで測定していました。
このデータは、お住まいの地域の方は、安心できると思います。
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